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DDS - 日本DDS学会 - 第34回学術集会に参加しました

2018/07/12 Posted by

マルバーン・パナリティカルは、2018年6月21日~22日に長崎ブリックホールで開催された「第34回日本DDS学会学術集会」に参加しました。このブログでは、ランチョンセミナー「注射剤DDS 開発に向けた多角的物性解析手法の紹介」の要旨や展示ブースの様子をご報告します。

ランチョンセミナーならびに展示ブースには、たくさんのお客様に足をお運びいただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

ランチョンセミナー 

DDS - 6月21日のランチョンセミナーでは、座長に東京慈恵会医科大学総合医科学研究センターの横山 昌幸先生をお迎えし、「注射剤DDS 開発に向けた多角的物性解析手法の紹介」と題した講演を行いました。 

本ランチョンセミナーでは、注射剤DDSで必要とされるさまざまな分析手法についてとりあげ、薬物を含む粒子を用いたデリバリーシステムと、抗体等を用いたデリバリーシステムで必要なキャリアの粒子径分布(粒度分布)、ゼータ電位、カプセルへの薬物の封入量、粒子濃度、抗体ではその活性の確認などを評価するための分析手法をご紹介しました。

具体的には動的光散乱法(DLS)X線小角散乱法(SAXS)ナノトラッキング法(NTA)共振式質量分析法(RMM)、多角度動的光散乱法(MADLS)、電気泳動光散乱法(ELS)示差走査型カロリメトリー(DSC)を取り上げ、測定原理と得られるデータの事例を発表しました。


ランチョンセミナーの様子

「注射剤DDS 開発に向けた多角的物性解析手法の紹介」講演要旨

以下は、当社バイオサイエンススペシャリスト(アジアパシフィック地域)志波 公平が発表した講演の要旨です。

「注射剤の開発、製剤化のためには、いくつかの解析が必要とされる。その中で物理的性質は、例えば薬効のような薬剤特異的とは別に抑えておくべき項目となる。物性の一部は、粉体の状態で投与する薬剤と共通しているものもあれば、注射剤ならではのものも存在する。特に注射剤のDDS製剤では、キャリア粒子の粒子径や表面電荷、安定性といった物性が薬効に関連するため、そのコントロールがより重要となる

例えば、粒子径分布粒子径分布が狭い、すなわち粒子径が均一であるということは、溶解性や導入性が均一になることを意味し、分布を制御することは薬剤の性能を高める、あるいは均一化するために重要な要素であるといえる。

また、分散性を評価することも合わせて重要だと言える。仮に一次粒子として均一な試料を作製できても、分散技術が伴わず、複数の粒子が寄り集まってしまえば、結果的に広い分布を持った試料に仕上がってしまい、期待した薬効を得ることが困難になってしまう。このように分散状態が安定しているか否かはキャリア粒子そのものの安定性と同じく、評価するべきパラメータである。

一方、溶液薬剤の場合、粒子個数濃度も薬効と相関するため重要と言える。特にリポソーム製剤の場合、単なるリポソームの個数濃度だけでなく、薬剤封入されたものの個数濃度や全体に占める割合を知ることや、またリポソーム製剤の作製条件を、物性の観点から知ることは大変有用な情報となると考えられる。

今回、DDS製剤開発のワークフローの中で、①注射剤DDSキャリア粒子の粒子径分布と個数濃度解析、②薬剤の安定性評価、③リポソーム製剤の薬剤封入条件検討について、アプリケーションを交えながら紹介する。また、本発表だけでなく、学会付設展示会にて関連装置、アプリケーション事例を展示しているので、そちらも参考にされたい。」

展示ブース

展示ブースでは、DDSキャリアとして多く利用されるリポソームの利用について、厚生労働省の定める「リポソーム製剤の開発に関するガイドライン」に沿った分析方法をご紹介しました。 


展示ブース

ガイドラインでは、リポソーム製剤を開発する際には、粒度分布(粒子径分布)・表面電荷を把握するためのゼータ電位・膜の熱力学的安定性など、いくつかの物性評価を行うことが定められています。

  • 粒度分布では、平均粒子径またはメジアン径とともに定量的名指標で示すことが求められており、また解析に用いる粒度分布の表示方法を明記することが重要とされています。
  • 表面電荷は、in vivoにおけるクリアランス、組織への分布、細胞内への取り込みに影響を及ぼす重要な特性ですが、液中のリポソームで直接的に測定することは難しいため、ゼータ電位を用いて評価しておくことが求められます。
  • 熱安定性は作製されたキャリアの吸熱・発熱に関するプロファイルを把握することで、脂質二重膜の流動性や均一性を評価することが求められます。

ブースでは、これらのガイドラインをクリアするソリューションをお伝えしたほか、新製品「粒子径・ゼータ電位測定装置 ゼータサイザーUltra」と、DDSキャリアの粒子個数濃度と粒子径を同時に測定する「ナノトラッキング法粒子径測定装置 ナノサイト」の実機展示を行いました。

ユーザ様からの測定に関するお問い合わせのほか、多くのお客様とたくさんのお話をすることが出来ました。

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